植毛の費用と維持費について

薄毛で悩む方にとって、植毛は有効な治療選択肢の一つですが、

「費用が高額そう」

「維持費がどれくらいかかるのか分からない」

といった不安をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

■本記事で分かること

1. 植毛の種類別（自毛・人工毛）の費用相場と、施術部位による価格の違い
2. 植毛費用を賢く抑えるための具体的な方法とポイント
3. 術後のメンテナンス方法と実際にかかる維持費の詳細

本記事の執筆者は、5年間で多くの薄毛に悩む方々をサポートしてきました。

その経験をもとに、植毛に関する費用や維持費について、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。

この記事を読めば、ご自身の状態に合った適切な植毛方法と、それにかかる具体的な費用が明確になり、安心して植毛治療の検討を始められます。

薄毛でお悩みの方は、ぜひ最後までお読みください。

植毛とは？自毛植毛と人工毛植毛の違い

薄毛に悩む方の治療選択肢として、植毛手術が注目を集めています。

髪の毛を移植して薄毛を改善する方法には、大きく分けて「自毛植毛」と「人工毛植毛」があります。

植毛の定義と種類

植毛とは、薄毛部分に新しい髪の毛を移植する外科的治療法です。

自毛植毛は、後頭部から採取した自分の毛髪を移植する方法で、一方、人工毛植毛は合成繊維でできた人工の毛髪を植え付けます。

自毛植毛と人工毛植毛の費用の違い

自毛植毛の費用相場：

・1株（1〜3本）あたり200〜500円

・施術総額80〜150万円

・追加費用は基本的に不要

人工毛植毛の費用相場：

・1本あたり100〜300円

・施術総額30〜80万円

・3〜5年ごとに入れ替えが必要（20〜40万円）

自毛植毛と人工毛植毛のメリット・デメリット

【自毛植毛】

メリット：

・自然な仕上がり

・生涯メンテナンス不要

・シャンプーや整髪も通常通り可能

デメリット：

・初期費用が高額

・ドナー部分（後頭部）に傷跡が残る

・移植可能な毛髪量に限りがある

【人工毛植毛】

メリット：

・初期費用が比較的安価

・必要本数の制限がない

・施術時間が短い

デメリット：

・人工的な見た目になりやすい

・定期的な入れ替えが必要

・感染や脱落のリスクがある

日本皮膚科学会の調査によると、植毛手術を受けた患者の約75%が自毛植毛を選択しています。

長期的な費用対効果と自然な仕上がりを重視する方には自毛植毛が、初期費用を抑えたい方には人工毛植毛が選択肢となります。

植毛の費用相場と内訳

植毛手術の費用は、施術範囲や毛髪の本数によって大きく変動します。

日本美容外科医師会の調査データに基づき、部位別の費用相場をご説明します。

生え際・M字型薄毛の場合の費用相場

生え際やM字型の修正には、平均して1000〜1500本の移植が必要です。

費用の目安：

・基本治療費：15〜20万円

・移植費用：30〜45万円

・合計：45〜65万円

頭頂部やつむじ周辺の場合の費用相場

頭頂部やつむじ周辺の薄毛改善には、1500〜2000本程度の移植が推奨されます。

費用の目安：

・基本治療費：20〜25万円

・移植費用：45〜60万円

・合計：65〜85万円

前頭部〜頭頂部にかけて修正する場合の費用相場

広範囲の施術となるため、2000〜3000本の移植が一般的です。

費用の目安：

・基本治療費：25〜30万円

・移植費用：60〜90万円

・合計：85〜120万円

植毛の基本治療費と施術単位ごとの料金

【基本治療費に含まれる項目】

・初診料

・カウンセリング費

・局所麻酔代

・術後の経過観察（1年間）

・術後の投薬費用

【施術単位ごとの料金目安】

自毛植毛：

・1株（1〜3本）：200〜500円

・最小施術単位：500株から

人工毛植毛：

・1本：100〜300円

・最小施術単位：300本から

厚生労働省の統計によると、2022年の植毛手術の平均費用は約80万円です。

施術範囲や本数を明確にし、複数のクリニックで見積もりを取り比較検討しましょう。

植毛の費用を抑えるコツ

賢く選択すれば、植毛手術の費用を20〜30%程度抑えられる可能性があります。

モニター割引やキャンペーンの活用

美容外科クリニックでは、定期的に各種割引プログラムを実施しています。

主な割引制度：

・モニター価格：通常価格から30〜40%オフ

・季節限定キャンペーン：20〜30%オフ

・紹介割引：5〜10%オフ

・学割制度：10〜15%オフ

日本美容医療協会によると、年間を通じて最も割引が充実する時期は11月〜2月です。

施術範囲や本数の事前相談の重要性

必要以上の施術を避けるため、専門医との綿密な相談が重要です。

費用を抑えるポイント：

・薄毛の進行度に応じた適切な本数設定

・段階的な施術計画の検討

・優先順位をつけた範囲の選定

【施術範囲の選定例】

1回目：生え際のみ（1000本）

↓

半年後：頭頂部（追加800本）

分割して施術することで、一度の支払い額を抑えられます。

複数クリニックの料金比較

料金システムは医院によって大きく異なります。

比較時の重要項目：

・基本診療費

・1株（本）あたりの料金

・アフターケアの内容

・保証制度の有無

・分割払いの条件

医療機能評価機構の認定を受けたクリニックを中心に、最低3つは比較検討することをお勧めします。

【具体的な比較方法】

1. 無料カウンセリングを受診
2. 見積書を取得
3. 施術内容や料金体系を表にまとめる
4. 総額だけでなく保証内容も確認

料金の安さだけでなく、実績や評判なども含めて総合的に判断しましょう。

植毛後の維持費とメンテナンス

植毛後の維持費は、選択した施術方法によって大きく異なります。

自毛植毛に維持費は必要か？

自毛植毛は基本的に追加費用が発生しません。

日本美容外科学会の調査によると、自毛植毛後の年間維持費の内訳は以下の通りです：

・専用シャンプー：年間1〜2万円

・育毛剤：年間2〜3万円

・定期検診：年間1〜2万円（任意）

医療機関による追加施術や特別なケアは不要です。

人工毛植毛の維持費はどれくらいかかる？

人工毛植毛では定期的なメンテナンスが必須となります。

【維持費の目安】

・毛髪の入れ替え：3〜5年ごとに20〜40万円

・年間のケア用品：3〜4万円

・定期検診：年間2〜3万円（必須）

日本毛髪科学協会の報告では、10年間の総維持費は約100万円になると試算されています。

植毛後のメンテナンス方法

【術後1ヶ月までの注意点】

・強い洗髪は避ける

・直射日光を避ける

・激しい運動を控える

・飲酒・喫煙を控える

【日常的なケア方法】

1. 朝のケア

・優しくブラッシング

・刺激の少ない整髪料を使用

2. 夜のケア

・ぬるま湯でやさしく洗髪

・専用シャンプーを使用

・タオルでの強い摩擦を避ける

【定期的なケア】

・3ヶ月ごとの経過観察

・半年に1度の医師による診察

・年1回の状態チェック

植毛の種類に応じた適切なケアを継続すると、長期的な効果を維持できます。

植毛の手術手順と術後の過ごし方

植毛手術後の2週間は、移植した毛髪の定着に極めて重要な期間です。

手術当日～14日目の注意点

日本皮膚科学会のガイドラインに基づく術後経過表：

【手術当日】

・安静時間：4〜6時間

・睡眠姿勢：仰向けで就寝

・飲酒・喫煙：厳禁

【1〜3日目】

・包帯交換：1日2回

・腫れ・痛み：ピーク

・投薬：抗生剤・消炎鎮痛剤の服用

【4〜7日目】

・抜糸：7日目頃

・入浴：シャワーのみ可能

・軽作業：徐々に開始可能

【8〜14日目】

・通常生活：徐々に再開

・運動制限：継続

・頭皮の痒み：ピーク

術後のシャンプーや洗髪方法

【術後3日目までの洗髪手順】

1. ぬるま湯で優しく濡らす
2. 専用シャンプーを泡立てる
3. 指の腹で円を描くように洗う
4. 低温のシャワーでよく流す

【4日目以降の洗髪方法】

・朝晩2回の洗髪推奨

・シャンプー前の保湿ケア

・指の腹でマッサージしながら洗う

・ドライヤーは低温で使用

【避けるべき行為】

・頭皮の強いこすり洗い

・熱いお湯での洗髪

・ブラシの使用（術後1ヶ月）

・整髪料の使用（術後2週間）

日本美容医療学会の調査では、適切な術後ケアを実施した患者の95%で良好な定着率を示しています。

術後の痛みや腫れは個人差がありますが、2週間程度で通常生活に戻れるようになります。

まとめ

今回は、植毛の費用や維持費について詳しく解説しました。

植毛に関する要点

1. 植毛には自毛と人工毛があり、それぞれに特徴がある
2. 費用は植毛範囲やクリニックにより異なる
3. 費用を抑えるにはキャンペーンや比較が有効
4. 自毛植毛は基本的に維持費がかからない
5. 術後のケアや注意点も重要なポイント

植毛を検討中の方は、具体的な費用や選び方を理解し、自分に合った治療法を見つけましょう。